民族の性格を知る

McGillPeople_201309北米人と日本人の心理的性格を比べたとき、どちらかというと
「積極的・攻撃的・ストレート(裏表が少ない)・コミュニケーション上手・パワフル」
といった特徴に対して、どちらかというと、
「受動的・思慮深い・やや複雑(裏表がある)・コミュニケーション不得手・調和的」
といった印象を持つ方は多いでしょう。もちろん、民族の性格をひとくくりにするのはかなり無理があることは承知の上です。

世界のどこかで問題が生じたとき、積極的に介入して何とかしようとするのは北米の人達であり、憲法の縛りがあるといえ日本人は積極的にはしません。もっと身近なことで言うと、例えば公園などで一人でぼーっとしていて、日本で誰かに声をかけられたり介入されることはあっても少ないですが、北米ではかなりの確率で、良し悪しはともかく、何らかのアプローチが来ます(道を聞かれる、ただ話しかけられる、すぐ隣に来て騒ぎ出す?、など)。

北米人といっても、原住民ではなくヨーロッパからの移民の子孫のことなので、ヨーロッパ人の性格を引き継ぎながら発展した性格と言っていいでしょう。そもそも新天地を求めて移動することから始まった狩猟民族と、四方を海に囲まれてひたすら文化を守ってきた農耕民族の違いが根底にあることは言うまでもありません。

北米人の性格が良い方にでると、交渉上手、効率よいシステムづくり、他をリードして成果を形にする、などにつながります。日本人の性格が良い方にでると、上質かつ緻密な物づくり(電化製品、車、アニメなど)、相手の立場に立ったサービス、一致団結した共同作業、などにつながります。

StreetLive_201309病気による死因でいうと、悪性新生物(ガン)と循環器系疾患の割合が多いのは同じですが、日本は悪性新生物の方が多いのに対して、米国では循環器系疾患の方が多く、カナダはその中間または日本にやや近いようです(統計局HP「世界の統計2013」による)。

これを生理的な観点でみると、ざっくりいうなら、自律神経系の中の交感神経に関係するものと、副交感神経に関係するもの、とみることもできます。循環器系の障害は、交感神経優位やその機能障害が関係しやすく、対して、消化器系の疾患や悪性腫瘍は、副交感神経優位やその機能障害が関係しやすい、と考えられます(ここは私見ですが)。

このような違いがあるので、その治療的アプローチも同じではありません。
体格の違いから薬の量などが違うのもそうですが、薬による治療以外でも、北米でされているアプローチをそのまま日本に持ち込んでもうまくいきません。心身医学関連では特に、心理的性格や生理的な違いがかかわってきます。

北米では「認知行動療法」や「マインドフルネス」などが割合広まっていますが、そのやり方をそのまま日本でやってもうまくいかないことがあります。例えば、認知行動療法で「カラム法」というのがあり、「出来事」とそのときに生じた「思考」「行動」などを各カラムに記述し、別の思考や行動に変えていこうというもので米国人には合っています。でも日本でこれをその通りやろうとしても、思考を言語化する習慣が少ない、どうにも面倒(合わない)、などの理由で、しっくりこないと感じたことがありました。

「受け身」だからか、日本人は自分達のやり方を他に広めるよりも、北米・欧米のやり方を取り入れることが多く、それはとてもいいことですが、「そのまま真似る」ではむつかしいのではないでしょうか。そもそも「西洋医学」をそのまま鵜呑みにすること自体誤りかもしれないですね。西洋医学はあくまで「西洋」の医学ですから。

Yufuin_201307今トレンドのマインドフルネスも、仏教や禅の概念を「西洋流」にアレンジしてできたものですから、日本流の再アレンジが必要、というか、もともと東洋のものならアレンジする必要がない??ということになります。少なくとも西洋流のアレンジでは合わないでしょう。もちろん素晴らしいところが沢山あり、ダメだと言っているのではありません…念のため。

取り入れるべきものは積極的に取り入れながらも、鵜呑みにはせず、日本人の性格、生理的傾向、文化や環境などにあったモデファイや、日本固有のやり方との融合がとても重要だと思います。
「彼を知り己を知れば 百戦殆からず」(孫子)

 


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です