体調はいかが?

体調がいいいとか悪いとか、緊張している・リラックスしている、お腹が空いている・満腹だ、などといった、からだの生理的な状態を捉えるシステムを「内受容感覚」といいます。

この内受容感覚について、以前はあまりよくわかっていなかったのですが、脳科学(ニューロサイエンス)の発展に伴って、その機序が少しずつ解明されつつあります。「大脳辺縁系」という自律神経などの生理的な調整機能を担う脳の周辺領域に、そのセンターがあるようです。内受容感覚

これが適切でないと、疲れているのにやりすぎて倒れてしまったり、満腹なのに食べ過ぎてしまったりして、心身の健康を壊してしまうことがあります。ダイエットにも関係してきます。

「からだの声をきく」ことは心身の健康への第一歩。
心身医学との関わりでは、自身の感情やからだへの「気づき」の基盤として、この内受容感覚が関わっているようです。

内受容感覚がよいと心身への気づきもよく、自律神経などのからだの働きもよくなるとか。このあたりのメカニズムがさらに解明されると、自分の心やからだと上手に向き合って、健康を高める方法が見えてくるのではと期待されます。

さらに詳しく専門的にお知りになりたい方は、こちら↓を参照ください。
http://ratik.org/wp-content/uploads/kanbara2015.pdf


アレキシソミア(Alexisomia: 失体感症)

penguins自分の「からだ」と向き合ってますか?

自分がどんな気持ちをもっているか、「こころ」に気づきにくいのをアレキシサイミア(Alexithymia) と呼ぶのでしたね。

では、自分の「からだ」のことはどうでしょう。
「自分のからだのことは自分が一番よくわかっている」
と言います。でも意外に、自分のからだが調子がいいのか悪いのか、疲れているのかいないのか、どんな状態なのかわかりにくくなっていることがあります。

また、自分のからだに向き合いたくなかったり、からだから眼をそむけたりしてしまうこともあります。ダイエットがうまくいかなかったり、リバウンドしてしまう背景にこんなことがありがちです。医療では、生活習慣病の背景として重要です。

このような、自分のからだの状態に気づきにくい、自分のからだと向き合えない、という傾向を心身医学では、アレキシソミア(Alexisomia: 失体感症)とよばれます。
“somia”という言葉は、からだを表す”soma” からきていて、オーラソーマとか、ソマティック〇〇の、ソーマも同じです。

「からだと自分とのコミュニケーションがうまくいってない状態」
ということもできます。たとえば、生活習慣病では自分のからだの状態をよく知って、生活習慣を見直し、上手につきあっていくことが薬以上に大切です。ところがそこから眼をそむけ、仕事や遊びに打ち込むことで、自分をごまかしてしまうのです。

このような傾向は、「からだ」よりも、知性や情報に偏った現代人にありがちですが、おきざりにされた「からだ」はやがて、今持っている病気の悪化や、重大な病気につながってしまうことがあります。

ただし、からだのことを極端に気にしてしまう、というのも問題です(これは心気的といいます)。あくまでも、適度に、上手に、仲良く、からだとつきあっていくことです。

自分のからだと向き合い、からだを知ることは、自分と向き合い、自分を知る第一歩。
よくからだにきいてみてください、自分のこころのことや、自分自身のことを。

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アレキシサイミア(失感情症)
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アレキシサイミア(Alexithymia: 失感情症)

DSC00043ひとの気持ちはわからなくても、自分のことはよくわかっている。そう思いますよね。

でも、自分がどんな感情をもっているか、意外と気づかないこともあるのです。心身医学では、自分の気持ち(感情)がわかりにくい傾向を
「アレキシサイミア(失感情症)」
といわれます。

たとえば、誰かに嫌がらせをされて腹が立つ感情(怒り)を抱いていても、それを認めたくないなど否定したい気持ちや、表現しにくい社会的な状況などによって、その気持を無意識のうちに抑えこんでしまうことがあります。

それが知らず知らずのうちに積もり積もって、心が悲鳴を上げることがあります。感情がちゃんと言葉のレベルまで上らなかったり、表現できなかったりすると、からだの症状として表現されることもあります。これが、心身症における、身体症状に心理的な因子が関与する機序の一つと考えられています(もちろん、心身症の機序はこれだけではありません)。

自分の気持ち(感情)を知るということは、自分を知る第一歩。
自分の中の、いろんな部分のコミュニケーション(つながり)をよくすることは、ストレスに対応する上でも重要なことです。

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