McGill大学の新学期

DSC_15904ケ月の長~い夏休みも終わり、9月の新学期。 バケーションの雰囲気から、一気に学内が活気にあふれ、騒然とし始めます。新入学生は世界各国から受験を勝ち抜いて選ばれた人たち。特に医学部はなおさらです。

「マギル大学の学部生は約24,000人、大学院生は約7,600人余りである。カナダ人入学者の高校での成績平均はカナダの大学中第1位であり、毎年世界160ヶ国以上から成績優秀者達が入学し、180ヶ国以上にマギル大学の卒業生がいる。」(Wikipedia 2013より)

そんな中、こちらでのボスであるProfessor Leon Glass の講義「生物学における数理モデル」も開講し、私も(優秀な?)学生に混じって聴講!日本の医学部や心理学科などで講義した経験と比べるると、(知ってはいたものの)あまりに雰囲気が違うのに驚いた。おしゃべりがないのは当たり前、「質問は?」と聞かれると必ず数人の学生が熱心に質問し、その内容も高度なのです。

日本だと、大学院はともかく、学部の場合はまず私語をやめさせ、注意をひきつけるのにエネルギーをとられます。もちろん講師の格?や話のうまさなどによって変わってきますが、それだけではありません。

つまり「日本の大学(生)はだめだ、米加の大学(生)はよい」といいたいのではありません。いろいろあるでしょうが、一つにはこちらの競争の激しさと、日本のとても厳重に護られた「よすぎる環境」もあるのでは。日本では日本語しか通用しない(のである意味護られている)というのもありましょう。一方カナダや米国では、入るときの競争もさることながら、入ってから数々の関門をパスして卒業するのは大変です。もともの素質が、いやでも入ってからさらにさらに磨かれるのです。

一概にどっちがいいとはいえません。ただ、国際競争力で日本の大学の地位が低くなっているのは事実。日本には、震災のときに見せた助け合いの精神や復興力(忍耐力)、世界でも一目おかれる和の文化、最近は陰りもあるものの高い技術力、クオリティの高いサービス力など、多くの誇れるものがあります。

東京オリンピックが決まり、国際社会での日本のあり方が模索される中、その素晴らしい魅力に磨きをかけたいところ。偉そうなことは言えませんが、そのためにも大学教育やアカデミアの面で、よりよいあり方が実現できればと思う次第です。