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からだは常に変化しています。

常に変化しているからだの状態をとらえる手掛かりとしてさまざまな指標が考えられますが、バイオフィードバックでは動的な変化をとらえやすい、精神生理学的指標を主に用いて、それを治療的に扱います。

1) 筋電図 (EMG) <筋肉の緊張・弛緩をみる>
緊張が強いられる現代の生活では、持続的な筋緊張が関与する肩こり、頭痛、腰痛、慢性疼痛などが問題となっています。このような病態に関わる筋緊張の度合いを捉えます。

2) スキンコンダクタンス (SCL) <情動性発汗をみる>
発汗の中でも手掌発汗は中枢性で、情動の変化に対応しています。ウソ発見器はこれを用いたもので、心理的な動揺でも鋭敏に変化します。覚醒の度合い、精神的な動揺/安定性、緊張/弛緩などを捉えます。

3) 皮膚温 (TEMP) <皮膚の温度をみる>
末梢血管の収縮拡張などによって、皮膚温は常に変化しています。ストレスがかかると末梢の血管は収縮して循環が悪くなり、皮膚温は低下します。皮膚温はこのような状況に応じた末梢循環の変化を捉え、自律訓練法などのリラクセーションの指標としても重要です。

4) 容積脈波 (BVP) <末梢血管の収縮拡張をみる>
皮膚温とともに、末梢血管の変化をより直接的に捉えます。また、脈波から脈拍数が分かり、心電図をつけなくても心拍数を捉えることができます。

5) 呼吸 (RESP) <呼吸のパターン・深さ・速さをみる>
呼吸はさまざまな身体調整法の鍵となるものです。意識と無意識の接点でもあります。呼吸を捉えることで、心身のさまざまな状態を推定することができます。

6) 心電図 (EKG) <心臓の働きをみる>
心臓はからだの活動とリズムの源です。身体的な状態はもちろん、心理的な状態によってもその機能は大きく変化します。

バイオフィードバックでは主に心拍数と心拍変動を捉えます。心拍数は生体リズムの源で、緊張すると「ドキドキする」と言われるように、自律神経系の緊張/弛緩の総合的な指標でもあります。

7) 心拍変動 (HRV) <自律神経の機能の指標>
心拍変動は自律神経機能を客観的に捉えたものとして、最も研究がなされている指標の一つです。心拍変動から、自律神経系の適応の柔軟性、交感神経・副交感神経のバランス、緊張の度合いなどを評価できます。

2024年11月

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