「日の名残り」 カズオ・イシグロ著 早川文庫
英国の文学賞・ブッカー賞受賞作。世界中で定評のある作品だが、実際読んでみてその素晴らしさを体感した。一つ一つの文章が洗練されていて、心理描写も濃すぎず薄すぎず。独特の格調高い雰囲気が作品全体に漂っている。”執事”を通してみた”英国”というものがよくわかる。話はとても静かに流れていくが、その分感動は深い。 |
「複雑さを科学する」 米澤富美子著 岩波科学ライブラリー
要素に分解して解析するという従来の見方だけでは、社会、心理、生命、医学といった複雑な現象は捉えきれない。そのような科学のパラダイムシフトについて、
とかく難しくなりがちな内容を、わかりやすい文章でコンパクトにまとめられている。イラストがわかりやすくてgood。 |
「精神療法家の仕事−面接と面接者」 成田善弘著 金剛出版
雑誌「臨床心理学」連載の単行本化。著者は精神分析を基盤にしているが、どんな精神療法・心理療法にも共通の重要なことが、
高度な内容にもかかわららず、飾らず、わかりやすく述べられている。精神療法家のライフサイクルやメンタルヘルスなども述べられ、この方面の専門家、あるいはそれを目指す人には非常に有益な内容。(専門家向け)
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「海辺のカフカ」(上)(下) 村上春樹著 新潮文庫
なかなか短い言葉では紹介できません。m(._.)m感動させられるというより、考えさせられる本かも。
とにかく、ユングのディープな世界を垣間見たい、あるいは、その世界に浸りたいという方はどうぞ。⇒関連BLOG。 |
「ストレスの肖像−環境と生命の対話−」 林峻一郎著 中公新書
「ストレス」についてのこれまでの研究の歴史や考え方が、キャノン・セリエからラザルスなどの生涯とともに、非常に生き生きとしたタッチで綴るられている。ストレスについて知りたい方には是非おすすめの、素晴らしい一冊。 |
「西の魔女が死んだ」 梨木里歩著 新潮文庫
生きるということの原点を考えさせてくれる。おばあちゃんの元での「修行」、毎日の小さなことを一つ一つ大切に行っていくこと、自然とのふれあいの中で本来の姿を取り戻していく「まい」の物語。 |
「いまここから始めよう」 伊藤守著 ディスカバー21
いまここから始めれば、道は開けてくる。 |